
皆様は2025年問題をご存知でしょうか。2025年問題とはいわゆる「団塊の世代」が75歳以上(後期高齢者)となり、自己負担額が1割となることで医療や介護の社会保障費の急増(約12兆円と推算)が懸念される問題です。
では実際にその2025年を迎え、また日本経済は「失われた30年」と言われるほど停滞し、なおかつ物価高騰で苦しむこの現代社会において我々ができることは何でしょうか。「健康寿命を延ばす」ことが最良で最高の解決策ではないかと私は信じております。健康であれば病院代がかかることもなく、収入も維持できるため、不健康である場合と比べ経済的に大きな差がつくことは容易に想像できると思います。また医療費が削減できれば国の支出を抑えることにもなるため、皆様が健康でいることは生活面でも、金銭面でも、社会的にも非常に重要であり「健康は社会の財産」でもあると考えます。
当院は「オーダーメイド治療で死ぬまで元気!」をコンセプトに、病気にならない体づくりをするための医療(予防医療)を提供しております。
まず「オーダーメイド治療」とは、単純に一般的に勧められた数値を追いかけるのではなく、様々なデータから個人個人に合わせた数値目標を設定し、薬の調節を行う。そして定期的に検査を行うことで現在の治療が適切かどうかを評価することで医療を個人に最適化させることです。
例えば血圧は全員が125mmHg未満を目指すのではなく、動脈硬化が軽度で、脳卒中等の家族歴がなく、血圧以外のリスクが少なければ140や場合によっては150未満に目標を設定します。そして数年間動脈硬化が進行していなければ、現在の治療が適正または過剰として薬の継続または減量・中止を考えるといった具合です。最近では「ポリファーマシー」と言って薬が多すぎることによる薬害も懸念されるようになっておりますが、当院ほど薬を積極的に減らす医療機関は少ないと思います。それは皆さんのリスク管理をしっかりしているからこそできることなのです。
次に具体的に何に注意をしていれば健康寿命を延ばせるのでしょうか。それは「介護が必要となる原因疾患TOP4である①脳血管疾患(脳卒中・心筋梗塞)②認知症③老化④骨折、これらの予防」と「がんの早期発見」です。当院ではオーダーメイド治療とこれらの疾患を重点的に管理することで健康寿命を延ばそうと試みております。
昔から「死んでも構わないから好き放題させてくれ」という方がいらっしゃいますが、今の時代良くも悪くも簡単には死ねません。たとえ心筋梗塞や脳卒中になったとしても、一命をとりとめたその先に介護が必要になってしまったり、寝たきりの状態になってしまう可能性が高いのです。そうなってしまってからでは「後悔」しか残りません。これからは「自分に合った管理をして、ピンピンコロリを目指す」ことが重要だと考えます。
最後に、当院のもうひとつのコンセプトとして「かかりつけ医として患者さんのあらゆる健康問題対応する」があります。これまで培った総合診療医・プライマリケア医としての知識・経験をもとに、自分で対処できる問題は極力当院で行い、高度な医療を要する場合や専門性の高い場合はその状態に適した医療機関を紹介する。いわゆる「医療の総合案内役」としての機能を担って参ります。当院にはCTやエコー、胃カメラもあり患者さんの多くのニーズにこたえることも可能です。「ここは内科だから相談するのはやめておこう」というのではなく、何でも気軽に相談していただけると幸いです。
篠﨑内科クリニック
院長 篠﨑 慶介
2006年4月 | 福岡大学医学部卒後研修センター |
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2008年4月 | 福岡大学筑紫病院 第2内科 |
2010年4月 | 益田赤十字病院 糖尿病内科 |
2012年4月 | 医療法人芝蘭会 今村病院 内科部長 |
2015年4月 | 医療法人社団月陽会 きよひで内科クリニック |
2018年4月 | 社会医療法人黎明会 宇城総合病院 |
2020年9月 | 篠﨑内科クリニック開院 |